荷待ち時間削減は荷主から始まる|発生源と現場の打ち手

Blog荷待ち時間削減は荷主から始まる|発生源と現場の打ち手

荷待ち時間を減らしたいと考えたとき、運送会社だけでできることには限りがあります。荷待ち時間の削減が荷主の対応に左右されるのは、時間が生まれている場所の多くが、荷主企業の施設や運用の中にあるからです。運ぶ側の視点から整理します。

資材ヤードで荷役の順番を待って並ぶユニック車と、積み上げられた建築資材

荷待ち時間の削減は、荷主側の準備で大きく変わる

当社は東海地方を中心に、関西・関東の内陸部で建築資材や工業部品などを運んでいます。現場で感じるのは、荷待ち時間の長さがドライバーの努力ではなく、受け入れ側の準備状況に左右されるということです。削減は運送会社だけの課題ではなく、荷主企業が関わって初めて動き出すと当社は考えています。

数字で見ると、1日のうち約3時間が荷待ちと荷役

国土交通省の資料によれば、ドライバー実態アンケート調査(令和6年)で示された1運行の平均拘束時間は11時間46分。内訳は運転5時間54分、休憩1時間54分、荷待ち1時間28分、荷役1時間34分、点検等57分です。荷待ちと荷役だけで約3時間を占めています。

これを踏まえ、国は令和10年度までに「5割の運行で、1運行当たりの荷待ち・荷役等時間を計2時間以内に削減(1人当たり年間125時間の短縮)」という目標を掲げています。出典は国土交通省の物流改正法の施行についての説明資料です。

「荷待ち時間」と「荷役等時間」は別々に数える

荷待ち時間とは、集貨・配達を行う場所やその周辺で、荷主等の都合により貨物の受渡しのために待機した時間です。到着時刻の指示がなければ、到着した時刻から荷役等の開始時刻までを数えます。一方の荷役等時間は、荷積み・荷卸しや検品、仕分など附帯業務の時間です。算定方法は国土交通省の解説ページにまとまっています。

運ぶ側から見えている、荷待ちが生まれる現場

当社が建築資材や長尺物、重量物を建設現場やメーカー構内へ運ぶ際、その日の一台の動きを左右するのは、荷降ろしの置き場が決まっているか、搬入の順序が現場と共有されているか、クレーン作業やフォークリフトの手配・立会いの担当が決まっているか、といった点です。整っていない現場では、ドライバーは指示を待つ、担当者を探すという形で、運転にも荷役にもならない時間を過ごします。先ほどの1時間28分は、こうした場面の積み重ねだと当社は捉えています。

荷主が明日から着手できる打ち手

すべての荷主・物流事業者には、積載効率の向上・荷待ち時間の短縮・荷役等時間の短縮に取り組む努力義務が2025年度から課され、一定規模以上の特定事業者への義務は2026年度から実施されています。国が示す取組例は、余裕を持ったリードタイムの設定、繁閑差の平準化、適切な受取・引渡日時の指示、予約システムの導入、パレット等の利用と標準化などです。

ただ、設備を入れる前でも変えられることがあります。置き場と搬入順を事前に決めて運送会社に伝えておくだけで、待機は減ります。逆に発注が特定の曜日や時間帯に集中したままでは、受け入れ側を整えても待ち行列は残ります。物流部門だけでは決められず、購買・営業を含めた社内の合意が要る点が、この打ち手の難しさです。

まずは、自社の荷がどこで待っているかを知ることから

荷待ち時間の削減は、制度への対応であると同時に、自社の物流を見直す機会でもあります。当社はユニック車による現場配送、大型車による短・中距離配送、荷揚げお助け隊、倉庫業務を通じて、荷主企業の「造る」を支える現場に立ち会っています。どの工程で待機が生まれているかは、運んでいる側から見えることも少なくありません。事業内容は事業紹介のページを、ご相談はお問い合わせフォームをご利用ください。

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